阿蘇製薬��   
 久木 康裕  （くきやすひろ）

プロフィール

熊本市出身、1973（昭和48）年1月8日生まれ、49歳。ニューベリー大学（アメリカ・ボストン）卒。2000年10月から現職。趣味はゴルフ。座右の銘は「人は城、人は石垣」

社内の組織改革で経営基盤を強化

　救急絆創膏の分野で国内生産量トップシェアを誇る阿蘇製薬。菊陽町の本社工場のほか、アメリカ・フロリダ州サラソタ、メキシコ・ホアレス市、フィリピン・セブ島に製造拠点を構えている。
　一昨年は新型コロナウイルスの影響もあり救急絆創膏の売り上げが減少したが、昨年はコロナ以前の業績水準
までに回復。「アメリカでの売り上げも戻ってきているが、資材の輸送コストが高騰しているため増収減益の状態。フィリピンでは出社人数の制限がかかり現地の生産力が減少している。まだまだコロナの影響は続いている」と振り返る。
　一方で、地域活性化にも積極的に取り組んでいる同社。２年前本社隣接地にオープンした商業施設「アヴァンモール菊陽」は同社グループの遊休地を活用。スーパー、複合書店などが入居し地域の賑わいの場として盛り上がりを見せている。また、昨年９月には「ひぎんＳＤＧｓ私募債」の発行に伴い、武蔵ヶ丘中学校と菊陽中学校にパイプテントやタブレットなどを贈呈した。「今後も地域活性化に向けて貢献していきたい」と意欲を見せる。
　久木社長は「近年は経営基盤の強化に向け、社内の組織改革や製造体制の見直しを図っている。東京営業所で
は新たに新事業企画推進室を設置した。これまでにない新たな視点からの商品開発に挑んでいきたい」と未来を
見据え語った。