熊本県果実農業協同組合連合会 代表理事会長  
 橋本明利  （はしもとあきとし）

プロフィール

玉名市三ツ川出身、1950（昭和25）年11月4日生まれの71歳。玉名高校卒。71年に玉名市農業協同組合（現ＪＡたまな）入職。経済部長、参事などを経て2012（平成24）年ＪＡたまな組合長。17年12月ＪＡ熊本果実連代表理事会長就任。趣味はゴルフ。座右の銘は「人尊自磨」

時代の変化に対応しながら進化する果実連

　全国屈指の果樹王国・熊本の果樹農業を青果事業と加工事業の両輪で担っている熊本県果実農業協同組合連合会。
　コロナ禍が続く中、各拠点でのPCR検査、来客の抗原検査など徹底した感染防止対策を実施している。また、巣ごもり需要への対応として、昨年４月にWEBサイトをリニューアルし、ECモールに出店。通販に対応した販売体制も整えた。
　加工事業では昨年、熊本工場の搾汁設備を最新型に更新し、生産効率が大幅に向上。紙パックの充填機も順次更新していく。消費者ニーズを捉えた商品開発も積極的で、昨年発売した「ぎゅっと日本の野菜」がジャパン・フード・セレクションでグランプリを獲得した。今後も熊本県産にこだわった「みかん紅茶」や「デコポンストレート」の発売を予定している。５月には紙パック入りみかんジュースが全国で初めて学校給食に導入されて50年目を迎えるのに合わせて記念日制定やイベントを計画している。
　SDGsにも積極的で、地下水涵養事業や再生可能資源を使ったストローの導入、燃料のLNGへの切り替え、白州工場のある山梨県北杜市への環境保全協力金寄付など環境負荷軽減に力を注いている。
　先行き不透明な状況が続いているが、「生命産業」の使命として、不測の事態への備えを整え、橋本会長の掲げる「生産者所得の最大化」「果実連組織の経営安定化」「職員モチベーション向上」という「三つの満足」へ向けて突き進む。