大熊本証券��  
 出田 信秀  （いでた　のぶひで）

プロフィール

熊本市出身、1982（昭和57）年12月15日生まれの39歳。熊本高校―早稲田大学社会科学部卒。大和証券�梶Aオーストラリア留学を経て2009年同社入社。10年取締役企画室長、15年専務企画本部長、17年代表取締役副社長を経て18年6月から現職。趣味はゴルフ

「地域貢献」で地場企業支援・育成に重点

　１９３６（昭和11）年の創業から85周年を迎えた大熊本証券。九州で唯一の独立系証券会社として地域に密着し、時代のニーズを捉えた提案で多くの顧客の信頼を得てきた。昨年はコロナ禍における金融緩和策などで好調な株式相場にも支えられ、21年３月期決算は３期ぶりの黒字となり、今期も黒字を見込む。また３年前から進めてきた組織改革や全社一体型の営業体制の強化などにより幅広い顧客の掘り起こしにもつながっている。ネット証券の台頭など大きな変革期を迎える中で同社では相続や事業承継、Ｍ＆Ａ（合併・買収）支援、保険等の取扱いなど幅広い顧客ニーズに対応。また全国の大学と県内企業のマッチングを行う産学連携プロジェ
クトにも取り組み、昨年６月には経産省の採択を受けて中小企業の知的財産支援事業を開始した。
　今年１月には新たなＭ＆Ａ支援企業と業務提携を結び、事業承継問題に悩む中小企業を支援する。さらに今後は幅広い金融ニーズに応える新事業の展開も視野に入れている。出田社長は「地元の証券会社として認知度を高め、投資が初めての方や専門性の高い相談にも対応できる体制を整えたい。多様化する顧客ニーズに対応できる体制を整え、良質な情報と的確なアドバイスを迅速に届ける地域に根ざしたリテール証券会社を目指していく」と力強く語った。