リバテープ製薬��  
 星子 邦久  （ほしこ　くにひさ）

プロフィール

熊本市出身、1949（昭和24）年11月24日生まれ、72歳。74年同社入社、東京営業所、本社購買部、生産管理部勤務を経て、98年取締役管理本部長、2006年常務、12年7月に社長就任。趣味は読書、料理、ゴルフ

感染症対策ニーズに応え、売上高50億円へ

　救急絆創膏で広く知られるリバテープ製薬。同社は医療機関向けの注射絆や大型絆、消毒剤などが売上の５割以上を占める。コロナ禍による感染症対策の消毒用エタノールや、ワクチン接種で使用する注射絆の需要はますます高まっており、県内にある３工場はフル稼働で生産対応している。　さらなる安定供給を図る目的で、床面積４４００�uの第三工場Ｂ棟を現在建設中だ。投資額は約15億円で、年内の完成、来年４月の稼働を目指している。Ｂ棟稼働時には現行の３倍となる月産24ｔの消毒用エタノールを生産する計画。星子社長は「国のサプライチェーン対策に貢献し、社会的責任を果たしていく」と新工場の抱負を語る。また、同社のエタノール消毒剤は昨年８月にＡｍａｚｏｎのＰＢ商品に採択され、一般消費者向けの販売を拡大。法人向けでは手指消毒剤のＯＥＭ生産の引き合いが多く、感染症対策ニーズの高まりは当面続くとみられる。
　同社の主力商品である綿棒消毒剤「スワブスティック」は全国の主要病院の約７割で使用され、日本赤十字社の全国血液センターでも新たに採用されたことで着実にシェアを拡大している。今年３月決算は売上高50億円を見込む。創業から１４５年の歴史を歩む同社は、人材の育成・確保に力を入れ、時代のニーズに応えながら今後も成長を続けていく。