Leaders 2022熊本のトップ群像

平田機工  
 平田 雄一郎  (ひらた ゆういちろう)

  社長
「熊本・日本を世界に発信できる本社に」という思いが込められた同社エントランスホールの能舞台
「熊本・日本を世界に発信できる本社に」という思いが込められた同社エントランスホールの能舞台
プロフィール
1961(昭和36)年8月23日生まれの60歳。89年平田機工鞄社。米国など海外拠点勤務等を経て、2011年4月から現職。熊本経済同友会代表幹事、熊本県工業連合会理事も務める。
メタバース空間の活用などDXが加速
 新型コロナの発生から2年以上が経ち、ニューノーマルに対応する働き方が求められている。海外との取り引きが大半を占める平田機工では、コロナ前からDXを推進しており、コロナ禍を機に、VRや3Dエミュレーション、360度カメラを駆使した商談や打ち合わせ、メタバース空間上で実際に造る工場を再現するなどDXが加速した。「働き方改革、コスト削減、お客様の利便性向上につながっている」と平田社長は話す。同社では、さらなる生産性向上と若者にも働きやすい環境整備を図るため、現在、関西工場(滋賀県)の新築建て替え工事を2023年3月完成を目標に進めている。
 22年業績予想においては、今年2月に上方修正を発表。売上高680億円を見込んでいる。世界的なカーボンニュートラルに向けた取り組みを背景に電気自動車(EV)など次世代車への設備投資の盛り上がりをはじめ、5Gの本格化や在宅勤務の普及などによる半導体需要の高まりなどの要因が挙げられる。特にEV関連では、先行して北米・欧州向けの成功実績を持つ同社の高い信頼からも大型受注が続く。
 熊本経済同友会の代表幹事も務める平田社長。「世界的大手半導体メーカTSMCの熊本進出は熊本にとって喜ばしいニュース。国内外から優秀な人材が集まることにも期待したい。熊本の真の強みを発揮し、コロナを克服していくことができれば」と話す。
〒861-0198 熊本市北区植木町一木111番地 TEL096(272)0555 FAX096(272)7901
設立/1951(昭和26)年12月29日 資本金/26億3396万円 事業内容/各種生産システム、産業用ロボットおよび物流関連機器等の製造ならびに販売 売上高/652億円(2021年3月期) 従業員数/2221人(連結・21年3月末時点) 国内事業所/本社/熊本工場、東工場、楠野工場、七城工場、関東工場(栃木県)、関西工場(滋賀県)、東京オフィス 関連会社/タイヘイテクノス梶A潟gリニティ、ヒラタフィールドエンジニアリング鰍ルか、海外に9社(アメリカ、メキシコ、ドイツ、シンガポール、タイ、マレーシア、中国2社、台湾)
※この記事内容はくまもと経済3月号(2022年2月28日発行分)の掲載内容です。