Leaders 2022熊本のトップ群像

原田木材  
 原田実生  (はらだ じつお)

  社長 
原田社長(前列右から3人目)と若手スタッフ
原田社長(前列右から3人目)と若手スタッフ
プロフィール
熊本市出身、1966(昭和41)年生まれの56歳。九州学院―日本大学農獣医学部卒。88年潟jコマート入社。スーパーバイザーを経験。89年に父・龍三氏が経営する原田木材鰍ノ入社。主に営業畑を歩み、95年取締役、99年営業部長、2002年専務取締役、05年代表取締役社長
就任。㈿熊本ランベックス代表理事、一般社団法人全国木造住宅機械
プレカット協会会長。
低中層階の木造建築対応の生産ライン構想
 「昨年は新型コロナ禍とウッドショックの対応に追われた一年でした」。ウッドショックは、米国の低金利政策による住宅着工件数の急増やコロナ禍の「巣ごもり」によるDIY需要の高まり、物流面でのコンテナ不足なども重なり世界的な木材不足に。CO2ゼロ実現に向けて、欧州などではホテルなど大型施設が木造で建設され
はじめていることにも起因すると言われる。「価格高騰や資材不足の情報に焦り、先買い量が多すぎて過剰ストックになりそうでしたが、プレカット難民〞と呼ばれるビルダーや工務店が続出、関東や関西のプレカット工場へ余剰分を回すことができました」
と当初の発注ミスが結果的にファインプレーに大逆転したと笑う。お陰で取引先が急拡大、県外の各営業所も
好調だったため6月からの上半期は大幅増収を記録し、今期決算でも過去最大の150億円台も射程圏内に。
しかし、今年に入ってからは、コストプッシュインフレとウッドショックの第2波も予想され建設コストが大幅
に上昇しそうだという。 今後の対策としては、「約25年前に開発したパネル工法の再投入の準備をはじめ、得意先の経営戦略に役立つ提案をする。4、5階の低中層階の木造建築物の耐火構造に対応した構造材の生産工場を建設したい」と新たな工場展開も睨んでいる。
〒861-8012 熊本市東区平山町2985-1 TEL 096(380)7531 http://www.haradamokuzai.co.jp
創業/1937(昭和12)年 設立/1961(昭和36)年2月 資本金/8000万円 事業内容/住宅用木材・建材、住宅用プレカット材の加工・販売
売上高/106億2000万円(2022年6月期) 従業員数/196人(関連会社含む) 出先/福岡事業部、ランベックスジャパン事業部(東京)、名古屋営業
所、兵庫営業所 鹿児島営業所
※この記事内容はくまもと経済3月号(2022年2月28日発行分)の掲載内容です。