（一社）熊本県解体工事業協会  
 喜讀　宣友  （きとく　のぶとも）

共存共栄の組織運営で非協会員との差別化目指す

　県内の解体工事会社２７社で組織する同協会。近年は熊本地震や県南豪雨といった県内で相次ぐ自然災害からの復旧工事へ協会員が一丸となって取り組み、解体業界を社会へ発信する大きな契機となった。ただ、災害復旧工事が落ち着き、協会を取り巻く環境が厳しさを増している中で喜讀理事長は「活発な情報交換を通じた共存共栄の組織運営で、非協会員との差別化に向けた活動を進めていきたい」と今後の展望を示す。具体的には法令順守に基づく工事の実施や適正価格による受注といった基本的な事項を徹底。環境対策の観点から石綿の適正処理、さらにはＣＣＵＳ（建設キャリアアップシステム）の導入にも取り組む。その他、大気汚染防止法、石綿障害予防規則の改正で今年10月からは資格者による石綿の事前調査が義務化されるため、「こういった法改正の動きを協会員に周知し、資格取得を促していきたい」と話す。
　一方、今年９月29 日には同協会も加盟する（公社）全国解体工事業団体連合会（東京都）の九州・沖縄ブロック会議が８年ぶりに熊本市で開かれる。ブロック長も務める喜讀理事長は「本協会の役員が中心となり、解体業界のさらなる発展へ盛り上げていきたい。今年も協会員のレベルアップを通じた解体業界のイメージや地位向上を目指す」と決意を新たにする。