�潟Uッパージャパン  
 藤本　一博  （ふじもと　かずひろ）

プロフィール

1960年7月10日生まれの62歳。熊本市出身。鎮西高校-明治大学卒。警察官として熊本県警で8年間勤務し、92年熊本市南区御幸笛田町で花の輸入卸を個人創業。96年に法人化。趣味はオートバイと柔道。社名の「ザッパー」とはＫＡＷＡＳＡＫＩの名車「Ｚ650」の愛称で「駆け抜ける疾風」という意味を持つ。社名に取り入れたのは「夢を追い続ける存在でありたかったから」（本人談）

輸入卸から「花卉物流商社」へ転換図る

　切り花輸入卸で全国有数の事業規模を持つ同社。「長期化している新型コロナ禍による冠婚葬祭の減少や円安の影響で主力である仲卸の業績は大変厳しい１年だった」。藤本社長は昨年をこう振り返る。
　同社は東南アジアを中心に世界10カ国以上から切り花を仕入れ、国内の花卸売市場に供給しているが、昨年からは国内で契約農家の確保に着手、今年もさらに数を増やす方針だ。「仕入先を日本各地にも広げながら仕入れの安定化と国内供給先の拡大を目指す。それは廃業などで花農家が減少している中、日本の農業を守ることにつながると思う。逆風にある今だからこそ、輸入卸から『花卉物流商社』へビジネスモデルの転換が必要だ」。藤本社長は経営戦略をこう語る。
　一方、今期の業績はコロナ収束による婚礼の回復で同社ブライダル事業部が堅調に推移していることや円高基調を受け、「攻めの経営で反転攻勢を図り、まずはコロナ前の水準に売上を戻したい」とする。また今春には同社として２店目となる花小売店を熊本市中心市街地に開業する予定だという。中長期的な事業計画では「旧本社があった二本木の社有地に当社事業部やオフィス、レジデンスの入居などを含めた複合ビルの建設を構想として描いている。熊本駅に近い立地を生かし、その拠点性を高めていければ」と展望を示した。