Leaders 2023熊本のトップ群像

肥後銀行  
 笠原 慶久  (かさはら よしひさ)

  頭取
プロフィール
東京都出身、1962(昭和37)年1月5日生まれ、61歳。慶応義塾大学経済学部卒。84年富士銀行(現みずほ銀行)入行、2007年から2年間熊本支店長を務める。11年みずほ信託銀行信託総合営業第一部長、12年執行役員、14年常務執行役員を経て、15年4月肥後銀行入行。同年6月取締役常務執行役員監査部長、18年4月代表取締役副頭取、同年6月26日付で頭取就任。19年九州フィナンシャルグループ社長。21年4月熊本経済同友会代表幹事就任。趣味は読書、スポーツ(テニス、ゴルフ、ジョギング)、囲碁(二段)、音楽鑑賞
県経済浮揚へ「地域価値共創グループ」の使命果たす
 長期化するコロナ禍、ウクライナ情勢を背景とした資源価格高騰など、厳しい経済環境下にある今、同行は金融の枠を超え、10年後を見据えた「地域価値共創グループ」への進化を図っている。笠原頭取は激変する地域経済での持続的成長の鍵を「SDGsやDXに代表されるパラダイムシフトへの対応」とする。SDGsやDX、脱炭素などは同行内での取組推進はもちろん、顧客向けのコンサルティングにも注力し、着実に支援実績を伸ばしている。昨年4月に開設した創業・開業支援拠点「スタートアップハブくまもと」も好調で、同拠点を活用した新規開業が県内各地で相次いでいる。さらに笠原頭取は「社会の大きな変化に対応するためには人材の確保や育成が必要である」とし、23年の抱負として「人への投資」を掲げる。同行では今年4月に人事制度を改定し、合わせて5・2%以上の賃上げを行う。「従業員のモチベーションを上げ、業績を上げる好循環を生み出したい」と意気込む。
 一方、県経済浮揚へ千載一遇のチャンスとされるTSMCの進出を背景に、4月には同行本部組織の機能強化を図り「半導体クラスター推進室」と「国際ビジネス支援部」を新設。電子デバイス関連産業などへの課題解決支援の加速、台湾との交流活発化につなげる狙いだ。笠原頭取は「産学官と連携し、地域価値共創グループの使命を果たしたい」と語った。
〒860-8615 熊本市中央区練兵町1 TEL096(325)2111 https://www.higobank.co.jp 設立/大正14年7月 資本金/181億円 事業内容/普通銀行業務 役員/代表取締役会長 甲斐髞氏@代表取締役頭取 笠原慶久 代表取締役副頭取 山木仁 取締役専務執行役員 田島功 取締役常務執行役員 岩立康也、田中博幸、池田誠、本芳郎 取締役 田辺雄一、坂田二郎 従業員数/2,184人 拠点数/124(出張所、海外駐在員事務所含む) 関連会社/肥銀リース梶AJR九州FGリース梶A肥銀カード梶A九州みらいインベストメンツ梶A肥銀キャピタル梶A肥銀ビジネスサポート梶A肥銀ビジネス教育梶A肥銀オフィスビジネス
※この記事内容はくまもと経済3月号(2023年2月28日発行分)の掲載内容です。