�褐ﾃ木常七商店  
 古木　善三  （ふるき　ぜんぞう）

プロフィール

熊本市出身。1975（昭和50）年5月2日生まれの47歳。古木勝行取締役相談役の長男。済々黌高校ー東京経済大学経営学部卒。東京セントレックス�葛ﾎ務を経て、2003年古木常七商店入社。08年専務を経て20年6月から現職。阿蘇レミコン�梶i阿蘇市赤水）の社長も兼務する。趣味は釣り、ゴルフ、ギター

建材商社から建設全般担う企業づくり

　創業１０７年、阿蘇市を本拠地に地場建材商社として有数の歴史と事業規模を持つ同社。地域のインフラ整備に貢献する企業として業容を拡大する一方で、古木善三社長は「人口減や新型コロナ禍で主力の建材卸が転換期にある中、建材商社から建設事業全般を担う企業づくりを進めている」と話す。同社は６年前に建築事業部を開設し新築・リフォーム工事の受注を拡大しており、環境と健康に配慮した木造のデザイナーズ住宅を中心に年間数棟を手掛ける。３月末には阿蘇市の本社近くにシンプルでモダンな内外装が特徴のモデルハウスが完成する。住宅以外の分野でも公立高校で全国初の高森高校へのマンガ学科新設に合わせ、同校の女子寮３棟を建設中だ。古木社長は「元請としてガラスサッシ・設備工事含めたワンストップサービスを提供しており、コストと時間を削減し工事を安く早く実施できる点が強み。グループ全体の収益を底上げしつつ、その４割を一般消費者向けの事業にできれば」と戦略を語る。
　「社員」「顧客」「地域」のために満足を与え続けるという創業の精神は時代を超えて脈々と受け継がれている。古木社長は「２００年企業を目指し、福岡など事業エリアの拡大、Ｍ＆Ａを通じた異業種参入を検討している。SDGｓ経営を基軸に優秀な人材の確保と育成にも一層注力していきたい」と力強く語った。