Leaders 2023熊本のトップ群像

平田機工  
 平田 雄一郎  (ひらた ゆういちろう)

  社長
プロフィール
1961(昭和36)年8月23日生まれの61歳。89年平田機工鞄社。米国など海外拠点勤務等を経て、2011年4月から現職。熊本経済同友会代表幹事、熊本県工業連合会理事も務める。
EVや半導体市場の拡大を捉え、さらなる成長へ
 70年を超える歴史の積み重ねから生まれた同社独自の経営哲学『人技幸献』。平田機工に関わるすべての人を幸福にするとともに、社会に技術で貢献するという想いが込められている。「熊本地震を機に本社を創業の地、熊本に移転し、郷土の復興に貢献したいという想いは、当社にとって社員の士気向上につながった」と平田雄一郎社長は話す。
 EV(電気自動車)をはじめ、5Gや自動運転、IoTの進展などを背景とした半導体関連市場で飛躍的な成長を続ける同社は、2023年3月期第3四半期決算において、過去最高水準の受注高を記録。さらなる需要増加と、売上高1千億円、営業利益100億円(24年度)を目指し、現在、各工場の増強や生産効率化を進めている。また、グローバル企業としてカーボンニュートラルの達成に取り組むとともに、同社のオール電動搬送システム「エコ電動シリーズ」で導入先企業の環境負荷低減にも貢献する。この数年間、世界的な新型コロナの影響で、海外出張もままならない中、同社ではDXを強化し続けてきた。今では、仮想空間(メタバース)上で製品を実物のように扱う「仮想試運転」を実現し、遠隔地のお客様との打合せや製品の動作確認などに活用している。
 熊本経済同友会代表幹事の立場からも平田社長は「TSMCの進出で、今、熊本は注目を集めている。半導体関連産業や優秀な人材が熊本に集まり、結果的にプラスになるだろう。シリコ ンアイランドの中核として熊本の成長にとって大きなビジネスチャンス」と期待を寄せる。
〒861-0198 熊本市北区植木町一木111番地 TEL096(272)0555 FAX096(272)7901
設立/1951(昭和26)年12月29日 資本金/26億3396万円 事業内容/各種生産システム、産業用ロボットおよび物流関連機器等の製造ならびに販売 売上高/670億8700万円(2022年3月期) 従業員数/2233人(連結・22年3月末時点) 国内事業所/本社/熊本工場、東工場、楠野工場、七城工場、関東工場(栃木県)、関西工場(滋賀県)、東京オフィス 関連会社/タイヘイテクノス梶A潟gリニティ、ヒラタフィールドエンジニアリング鰍ルか、海外に9社(アメリカ、メキシコ、ドイツ、シンガポール、タイ、マレーシア、中国2社、台湾)
※この記事内容はくまもと経済3月号(2023年2月28日発行分)の掲載内容です。