医療法人社団 魁正会 服部胃腸科 理事長・院長  
 櫻井　宏一  （さくらい　こういち）

プロフィール

熊本市出身、1966（昭和41）年11月10日生まれ、56歳。91年久留米大学医学部卒業後、熊本大学付属病院第３内科入局。熊本地域医療センター、昭和大学藤が丘病院消化器内科から99年6月熊本大学第3内科に戻り、2012年
10月熊本大学消化器内科講師を経て、13年4月服部胃腸科院長、14年4月同理事長・院長就任。医学博士。日本消化器内視鏡学会指導医・専門医、日本消化器内視鏡学会学術評議員・九州支部評議員・幹事、日本大腸検査学会九州支部監事、日本消化器病学会指導医・専門医、日本消化管学会専門医、日本内科学会認定医、日本肝臓学会専門医、日本ヘリコバクター感染症認定医、日本産業医認定医

ＡＩ搭載の大腸内視鏡診断支援システムを導入

　常勤医師９人体制で年間２万３千例余りの内視鏡検査・治療を行う消化器専門施設のトップとして、食道、胃、十二指腸、大腸などの疾患や早期がんの発見に力を注ぐ。今春にはさらに医師２人を増員予定で、診療数増加による外来の待ち時間短縮につなげたい考えだ。
　大学病院同等の設備とスタッフを有する同院は、ＮＢＩシステムをはじめ、より精度の高い検査や診断をサポートする内視鏡システムの導入にも積極的だ。その中でも大腸内視鏡には、病変の表面構造の変化を蓄積したビッグデータをＡＩ（人工知能）技術で解析し、専門医に匹敵する精度でがんを判別する「ＡＩ内視鏡診断支援システム」を導入。内視鏡医による病変の発見をサポートする同システムの導入により、病変の見逃しが減る一方で、前がん病変の発見率が大きく向上。とりわけ平坦で発見が困難とされる悪性の「デノボがん」に威力を発揮し、その効果が期待されている。
　一方、院内には４人の女性医師が在籍。増え続ける女性の大腸がんに警鐘を鳴らし、女性医師による大腸検査をはじめ、毎週月曜日に設ける「レディースデイ」を活用した定期検診の受診促進にも力を入れる。
　「患者さんの声に真摯に向き合い、肉体的、精神的にも負担が少ない医療を実践する」と櫻井理事長・院長。さらなる患者満足度の向上を目指す。