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Leaders 2023熊本のトップ群像

九州産業交通ホールディングス  
 森敬輔   (モリ ケイスケ)

  社長
プロフィール
長崎県佐世保市出身、1957(昭和32)年1月11日生まれ、66歳。79年リンガーハットに入社後、執行役員経営企画部長などを経て、2004年に九州産交HDの顧問・経理部長。07年熊本フェリー且ミ長(14年退任)、08年九州産交HD常務取締役、10年九州産交バス且ミ長
コロナ禍を凌ぎ、事業再生へ反転攻勢
昨年は創業80周年を迎え、10月に創業祭を開催した。人の移動を前提とする商業施設、バス事業、旅行事業を主業務としており、コロナ禍の3年間は逆風下で苦しい経営が続いた。「今年になってやっと水面から上に顔が出せた状況」と昨年10月以降の4か月でサクラマチクマモトの入館者は前年比21%増の425万人を記録した。昨年春の花博以降、花畑広場でイベントを展開すれば中心街としての地の利を生かして賑わいが戻っている。「熊本城とアーケード街、他の商業施設と連動したさらなる賑わいの創出が必要」と訴える。3月1日からは熊本城復興応援企画として「アイドルマスターシンデレラガ
ールズ」のコラボイベントを展開する。
 一昨年から5社による共同経営を始めたバス事業では、大人100円(子ども無料)の日企画なども取り組んでいるが、国がリ・デザインの方針で、鉄道市電、福祉車両なども含めた「地域一括補助」への大転換を模索しているという。 旅行事業は全国旅行支援や5月からのコロナの5類引き下げなどでインバウンドの復活が必至だ。TSMC進出の影響で台湾路線が復活するが熊本からの送客が課題といわれる中、同社では熊本―台湾間のチャーター便を新熊本空港が開業する3月下旬に企画・募集している。
 「当社は地域貢献企業でもあるが、当面の目標は事業再生による黒字化」と収益の拡大に全力を注ぐ覚悟だ。
設立/1942(昭和17)年8月 ※九州産業交通ホールディングス鰍フ下、九州産交バス梶F旅客自動車運送事業、九州産交ツーリズム梶F旅行業、航空代理店業、九州産交ランドマーク梶Fサクラマチクマモト施設運営事業、バスターミナル事業、駐車場事業、九州産交リテール梶Fレストラン・売店事業等の11社が事業展開。 資本金/10億6,500万円 事業内容/グループ会社の事業活動の管理・支援 売上高/179億円(2022年9月期グループ連結) 従業員数/1,689人(グループ全体)
※この記事内容はくまもと経済3月号(2023年2月28日発行分)の掲載内容です。