Leaders 2024熊本のトップ群像

平田機工  
 平田 雄一郎  (ひらた ゆういちろう)

  社長
プロフィール
1961(昭和36)年8月23日生まれの62歳。89年平田機工鞄社。米国など海外拠点勤務等を経て、2011年4月から現職。熊本経済同友会代表幹事、熊本県工業連合会理事も務める。
過去最高の受注残高でスタート、好調な市場環境継続を見込む
 EVや半導体関連を成長市場と位置づけ23年度に830億円、24年度に1千億円の売上高の目標達成に向けて取り組んでいる平田機工梶B23年度は創業以来初めての受注残高620億円でスタートし、今年度の受注高も高い水準を見込んでいる。今年2月には約130億円の自動車関連設備の大型案件を受注するなど次年度に向けて着実に業績を伸ばす。
 昨年10月には関西工場が稼働を開始。増設中の七城工場も当初計画を前倒し、今年2月中の稼働開始を予定している。平田社長は「受注拡大に伴い、今後も継続した設備投資が必要」と話す。新規事業の植物遺伝資源研究では、本社工場内に専用ラボを開設し、近く動き出す。「社会貢献の観点から、自ら新たなマーケットを創出し、ビジネス構築に挑戦していきたい」と意欲を見せる。
 グローバル企業が取引先の大半を占める同社にとってESG経営は必須であり、会社全体で推進している。国連グローバル・コンパ クトや経団連へ加入し、環境分野だけに限らず、人権分野も含め持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいる。
 ロアッソ熊本のメインスポンサーとして地域を元気にする平田機工。TSMCの進出で活気づく熊本について、平田社長は「世界中からエンジニアが熊本に集まる。将来の熊本にとってプラスになるだろう」と期待する。また、将来を担う若者に、熊本には魅力ある企業があるということ、そして熊本の礎を築いた加藤清正公のことを伝えたいという思いから昨年8月、「フラグノイド清正」を制作した。清正公の言葉「後の世のため」と重なるサステナビリティ経営が企業の成長と社会の発展を後押ししていく。
〒861-0198 熊本市北区植木町一木111番地
TEL096(272)0555 FAX096(272)7901

設立/1951(昭和26)年12月29日 資本金/26億3396万円 事業内容/各種生産システム、産業用ロボットおよび物流関連機器等の製造ならびに販売 売上高/784億4300万円(2023年3月期) 従業員数/2234人(連結・23年3月末時点) 国内事業所/本社/熊本工場、東工場、楠野工場、七城工場、関東工場(栃木県)、関西工場(滋賀県)、東京オフィス 関連会社/タイヘイテクノス梶A潟gリニティ、ヒラタフィールドエンジニアリング鰍ルか、海外に9社(アメリカ、メキシコ、ドイツ、シンガポール、タイ、マレーシア、中国2社、台湾)
※この記事内容はくまもと経済3月号(2024年2月29日発行分)の掲載内容です。