肥後銀行  
 笠原　慶久  （かさはら　よしひさ）

プロフィール

東京都出身、1962（昭和37）年1月5日生まれ、62
歳。慶応義塾大学経済学部卒。84年富士銀行（現み
ずほ銀行）入行、2007年から2年間熊本支店長を
務める。11年みずほ信託銀行信託総合営業第一部
長、12年執行役員、14年常務執行役員を経て、15
年4月肥後銀行入行。同年6月取締役常務執行役員
監査部長、18年4月代表取締役副頭取、同年６月
26日付で頭取就任。19年九州フィナンシャルグル
ープ社長。21年4月熊本経済同友会代表幹事就任。
趣味は読書、スポーツ（テニス、ゴルフ、ジョギン
グ）、囲碁（二段）、音楽鑑賞

地域価値共創グループへさらに「躍進」

　肥後銀行では地域経済における持続的成長の鍵となるSDGｓやＤＸ、人材投資、脱炭素への取組を行内で推進しつつ、顧客向けのコンサルティングにも一層注力している。脱炭素支援では昨年、企業などのＣＯ２排出量を把握し見える化するシステム「ＺｅｒｏーＣａｒｂｏｎーＳｙｓｔｅｍ（通称・炭削くん）」を開発した。同行およびグループ企業での運用を経て、今年からはすべての顧客にサービスを提供している。１月には再生可能エネルギーの発電、供給を手掛ける子会社�鰍jＳエナジーを設立した。九州の地銀で初めて再エネ事業に参入し、地域の脱炭素化支援に貢献していく考えだ。
　ＴＳＭＣ進出に伴う環境変化への対応では昨年４月に新設した「半導体クラスター推進室」を中心に半導体関連産業などへの課題解決支援を加速している。昨年６月には台湾・台北市に駐在員事務所を開設。経済や文化の面で日台交流の懸け橋になる拠点を目指すという。
　�葛繽Bフィナンシャルグループでは今年４月から３カ年の新たな中期経営計画がスタートする。笠原頭取は「現中計『改革』の３年間はビジネスモデルの変革で、銀行部門以外の地域価値共創事業における収益を強化してきた。今年はその流れを一層進化させ、地域価値共創グループへさらに躍進していきたい」と語った。