�兜莱�  
 塚田 利郎  （つかだ　としろう）

プロフィール

熊本市出身。1974（昭和49）年8月2日生まれ、49歳。熊本YMCA学院情報処理科卒。97年入社、営業やノリ仕入れ、商品企画を経験、常務を経て2012年社長。趣味は32歳で始めたレース活動（富士24時間耐久レース2018年・22年優勝、スーパー耐久シリーズ2021年・22年連続チャンピオン）

台湾への販路拡大を視野に商品開発強化

　熊本を代表する食品ブランドであるノリ菓子「風雅巻き」。１３００年以上続く伝統的な海産物であるノリに「お菓子」という食べ方で新たな価値を生み出し、全国各地の百貨店や直営店、通販で多くのファンに届けられている。昨年11月には10カ所目となる直営店「久留米店」をオープン。久留米市と鳥栖市内を商圏に初年度年商は５千万円を見込む。「初月から黒字を確保し、店舗オープン後は岩田屋久留米店で販売している商品の売れ行きも伸びている」。塚田社長はこう説明する。
　一方、同社など県内メーカー３社は、昨年12月に開かれた県漁連の養殖ノリの初回入札会で国内過去最高値の１枚５５５円55銭を付けたブランド焼きノリ「塩屋一番 特等級」をもとに、１枚千円の焼きノリを製品化。風雅では３枚入り３２４０円、30枚入り３万２４００円で同社直営店や通販で販売している。「昨年が不作だった有明海養殖ノリの生産者支援に貢献できれば」（塚田社長）という。
　時代を捉えた商品開発や店舗展開で売上高は好調に推移している同社。中期経営計画では台湾への販路拡大を視野に入れる。「現地における百貨店などでの取り扱いを想定している。パッケージや味付けなどを含め独自の商品開発に注力し、新たな市場を開拓していきたい」。塚田社長は明確な海外戦略を描いている。

創業・設立/1990年　資本金／4600万円　事業内容/ノリ菓子、加工ノリ製造販売　従業員/110人（パート・アルバイト含む）　売上高/23億円　関連会社/�樺ﾊ宝　直営店/熊本＝江津本店、城山店、益城店、武蔵ヶ丘店、長嶺店、福岡＝太宰府店、長丘店、小戸店、久留米店、宮崎＝宮崎店