大熊本証券��  
 出田 信秀  （いでた　のぶひで）

プロフィール

熊本市出身、1982（昭和57）年12月15日生まれの41歳。熊本高校―早稲田大学社会科学部卒。大和証券�梶Aオーストラリア留学を経て2009年同社入社。10年取締役企画室長、15年専務企画本部長、17年代表取締役副社長を経て18年6月から現職。趣味はゴルフ

新NISAで資産運用本格化、知財・農地マッチングで多角化加速

　九州唯一の独立系証券会社として地域密着で多くの顧客の信頼を得てきた大熊本証券。国内の株式相場は昨年４月以降大きく上昇し、同社の事業環境も順調だったことから今年３月期決算は増収増益を見込む。
　同社では地域経済の活性化を支援する新事業にも果敢に挑戦する。知財活用支援を行う無形資産マッチングサービス「iAm（アイアム）」の展開や５月には今村証券（石川県）、長野証券（長野県）と共同でコンソーシアム（共同企業体）を設立し、スタートアップやビジネスマッチングの支援事業を開始した。７月には肥後市場フーズ（熊本市）と提携した農地の相続支援事業を開始しすでに実績も出始めている。
　22年９月に設立した独立系金融アドバイザー（ＩＦＡ）事業を展開する子会社「ミライズアセット」では熊本中央信用金庫（熊本市）との業務提携で資産コンサルティングを行うサービスをスタートさせるなど、様々な提携や契約に繋がっている。また行政向けには八代市の委託事業で市民向けの金融教育講座や熊本市でも金融セミナーを開催。本店、八代、日赤の各支店でも定期的にセミナーを行い、「新ＮＩＳＡ」をはじめ情報発信も行っている。また今年３月には「サンリーカリーノ菊陽」（菊陽町）に新たな営業所も開設予定だ。出田社長は「今後もリテールを通じた資産運用のご提案に力を入れると共にビジネスマッチング支援などを通して地域経済の活性化に貢献できる地域に根ざした証券会社を目指していく」と力強く語った。