みゆきの里  
 富島三貴  （とみしまみき）

プロフィール

熊本市出身、熊本高校―明治大学法学部卒。84年リクルート入社、92年みゆきの里・医療法人博光会常務理事、94年同理事長、2013年みゆきの里会長、21年みゆきの里理事長

健康長寿を支える新たな基盤整備着々と

　「福祉の原点は在宅にあり」「医療と介護は一体的に」「予防が何よりも大事」の理念の下、保健・医療・福祉を有機的に連携させ地域の健康長寿の延伸を目指すみゆきの里。施設としては老健から特養、訪問看護ステーションまで１０施設２０事業所を展開、職員数は６７０人にのぼる。　今年は、６年に一度の医療・介護・障害者福祉制度のトリプル改正が実施されるなど医療福祉業界は大転換期を迎える。みゆきの里が進めている施策は実態に即しており、国の指針も「地域完結型の医療・介護提供体制の構築」を目指し同理念と同様の施策を示している。
　７年前から心不全の領域で高度急性期病院と施設や在宅を繋ぐ橋渡し的な役割としてＬＴＡＣ心不全センターを開設している御幸病院。「Ｃａｒｅ（手当て）救急」を主体とした総合診療型のケア専門病院を標榜している。来年の着工に向け同病院のリニューアル計画も始動。「働きやすさ、バイオフィックデザイン（自然と共存する空間）」を採り入れた増改築を段階的に実施する。さらに軽費老人ホーム「富貴苑」の大規模改修も夏場には着手する計画だ。昨年３月にはフィットネススタジオ和楽をオープン、予防医学の観点から幅広い年代の健康をサポートする。昨年からは、「健康経営推進パートナーの会」を設立、普及・推進の経営者交流会やセミナーを開催。また、医療従事者向けアロマ講座、マインドフルネス講座などの「みゆきカレッジ」も開講、ストレス社会での心のＣａｒｅも担う覚悟だ。