社会医療法人 寿量会 熊本機能病院   
 米満 弘一郎  （よねみつ　こういちろう）

プロフィール

Koichiro Yonemitsu
1972年（昭和47年）8月生まれの51歳。熊本市出身。医学博士。日本救急医学会専門医、日本集中治療医学会専門医、熊本市医師会理事、日本病院協会熊本県支部副支部長、熊本県医療法人協会監事、熊本全日病理事、ＮＰＯ法人スペシャルオリンピックス日本・熊本理事

個人の価値観を反映した医療制度づくりが必要

　地域に愛されるエクセレントホスピタルを目指し、地域医療に取り組む熊本機能病院（熊本市北区山室6丁目）。米満弘一郎理事長は、「20年後、30年後も機能するサスティナブルな医療制度を考える時期に来ているのでは」と、地域医療が大きな岐路に差し掛かっていると指摘する。
　「介護保険導入から既に24年が経ち、制度導入当時とは社会情勢も大きく変化しました。これまでのような
医療サービスが今後提供できるのか、地域医療を担う立場として大きな課題です」。
　多くの患者が、治療費などを心配せずに医療・福祉サービスが受けられる一方で、そうしたサービスに関わる社会的なコストが年々上昇している現状に米満弘一郎理事長は、「サービスを受ける側にも医療制度づくりに参加してもらうことで、より現実性のある実態に即した制度づくりが可能になるのでは」と指摘する。
　「近年、自発的な健康管理や疾病予防の促進はもちろん、医療費の適正化にもつながることから、セルフメデ
ィケーション（自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること）という考えが注目さ
れています。こうした健康に対しての個人の価値観を反映した医療の在り方がもっと議論されるように地域でも皆で考えていきたい」と語った。