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公益社団法人 熊本県トラック協会  
 下川 公一郎  (しもかわ こういちろう)

  会長
プロフィール
菊池郡大津町出身、1969(昭和44)年6月13日生まれ、55歳。九州学院高校―九州東海大学卒。92年城東運輸倉庫入社、93年専務、2001年に社長就任。13年同協会理事・副会長に就任。23年6月、現職に。趣味はゴルフ、大型バイクのツーリング
適正な料金収受と価格転嫁促進で、持続可能な物流へ
 国民生活や経済産業活動を支える公共的な物流サービスの担い手として日夜活動するトラック運送業界。昨年4月から改正改善基準告示と運転手の時間外労働の960時間上限規制が適用され、輸送能力が大幅に低下する「物流の2024年問題」に直面している。打開のためには人材確保が不可欠で、待遇改善の原資となる適正な料金の収受や価格転嫁の促進が問題解決の核心となるが、同業界は価格転嫁で全業種最下位に甘んじているのが現実だ。国交省は価格交渉の指標となる「標準的な運賃」を昨年3月に改正して告示。運賃水準の8%引き上げや荷役の対価等を加算する内容を盛り込む一方、運賃改定の協議に応じない、いわゆる「買いたたき」を抑制する法整備を進めるなど、物流危機克服に向けて同業界への支援を展開している。
 2030年の輸送量が39%減少するとの厳しい見通しが公表されている熊本県は同協会会員の70事業所がこの3年間にドライバー不足や燃料高騰などの経営難を理由に、廃業・休業を余儀なくされるなど事態は深刻だ。(公社)熊本県トラック協会は県と国、県内の経済や農林業関係など15団体と価格転嫁を円滑に進めるための協定を結んで、適正な料金収受へ向け連携を強化。周知活動なども併せ、荷主企業に対して附帯料金や高速料金、燃料サーチャージ等を含めた「適正運賃、料金」支払いへの理解を粘り強く求めていく。

 

862-0901 熊本市東区東町4-6-2 TEL 0963693968 FAX 0963691194 https://kuma-ta.com/

会員数/757(令和61231日現在) 支部/12支部 熊本北、熊本南、熊本東、熊本中、宇城、玉名、鹿本、菊池、阿蘇、城南、人吉球磨、天草

※この記事内容はくまもと経済3月号(2025年2月28日発行分)の掲載内容です。