Leaders 2025熊本のトップ群像

鞄。本物産  
 藤本 泰弘  (ふじもと やすひろ)

  社長
プロフィール
熊本市出身、1975(昭和50)年8月13日生まれの49歳。98年九州東海大学卒業後、同社入社。2004年営業三課(野菜部)課長、06年果実部次長、07年同部長、08年常務、09年専務を経て13年から現職
生産者との接点づくりで商品開発を強化
 田崎市場を事業拠点に全国各地の市場や生産者から青果物を仕入れ、量販店や小売店に卸している同社。グループで生産・流通・加工・販売を一貫して手掛ける九州有数の青果仲卸会社だ。2024年は物価高や円安、人件費増などによる経費の増大に加え、例年にない猛暑で商品の確保が難しい状態が続いたという。逆風下の中で藤本社長は「グループの持続的成長のためには青果物を安定的に確保し、供給していくことが急務だ」と語る。近年はSDGs経営を基軸に規格外や使用可能な廃棄前の農産物などを使った加工商品の開発、販売に取り組む。2年前からは春先に収穫したイチゴやメロンなどを冷凍し販売。規格外の食材などは県内の子ども食堂へ提供している。
 今年の事業計画では産地ごとに核となる若手生産者との接点づくりを進め、新商品開発や生産体制を強化、熊本や全国各地の市場に向けた新たな販売チャネルを開拓していく。県内外に17カ所を構え、全般的に好調に推移している青果小売店では3月にマルショク江津店の青果売り場を直営化するという。藤本社長は「グループにおける青果物のトータルコーディネート力を発揮し、若手生産者をサポートすることが重要な戦略。外部環境に捉われない収益モデルを構築し、組織力を強化する一年にしたい」と抱負を語った。
〒860-0058 熊本市西区田崎町414-12 TEL096(354)1335 FAX096(353)6452 http://www.fjmt.co.jp 創業/1948年6月 資本金/3600万円 事業内容/青果物の仲卸および小売、生産地からの直接仕入れ・販売・輸入青果物の卸、バナナの着色加工、ドライフルーツ類の卸、青果物の加工業務 直営店/くまなん店、薄場店、子飼店、清水店、泗水店、御船店、萩原店、九品寺店、菊陽店、松橋店、荒尾店、健軍店、大牟田店、那珂川店、福重店、野中店、宇土店 支店/九州中央支店(佐賀県鳥栖市)、沖縄営業所(那覇市)、福岡営業所(福岡市) グループ会社/潟tジモトホールディングス 潟tレッシュダイレクト 潟tレッシュ工房 潟Pイ・エフ物流、樺村屋 グループ売上高/225億円 グループ従業員/441人(パート含)
※この記事内容はくまもと経済3月号(2025年2月28日発行分)の掲載内容です。