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潟Iオヤブデイリーファ―ム  
 大薮 裕介  (おおやぶ ゆうすけ)

  社長
大薮裕介社長(最右)とご家族
大薮裕介社長(最右)とご家族
プロフィール
合志市出身、1978年8月1日生まれ、46歳。文徳高校―福岡大学卒。2001年オオヤブデイリーファームに就農し、16年株式会社化に合わせ社長就任。18年6次産業化優良事例表彰で農林水産大臣賞を受賞
選ばれる商品開発で熊本の酪農業の価値向上を
 創業から50年にわたり合志市で牧場を運営する潟Iオヤブデイリーファ―ム。自家産堆肥で育てた作物などの飼料で乳牛を飼養する循環型酪農に真正面から取り組んでいる。 
飼料価格高騰や生産調整で牛乳の廃棄が求められるなど深刻な課題を抱える酪農業界。こうした状況を打破するため、同社では2012年に生乳加工食品ブランド「MILK′ORO(みるころ)」を立ち上げ、自社牧場の生乳を使ったヨーグルトの製造を始めた。看板商品である「ミルコロエイジングヨーグルト」はオメガ3脂肪酸が豊富なアマニを主とした飼料でジャージー牛を育て、その搾りたて生乳を新鮮なまま加工し、瓶の中で熟成させたヨーグルトで、クリームとヨーグルトの2層仕立てになっている。牛乳の味を生かした製品開発力は全国的に評価され、農林水産大臣賞をはじめとする数々の賞を受賞。全国ネットのテレビ番組でも度々取り上げられている。今年1月には本社敷地内に直販・飲食スペース「MILK′OROLAB.」をオープン。また地元の小学生ら年間約2千人を受け入れ、搾乳体験を実施するなど酪農の広報活動にも積極的だ。 
大薮社長は「世の中に選ばれる商品を提案することで、酪農牧場の存在価値を向上させたい。酪農体験を通して、子供たちに食・命の循環の温かさや、私達は誰かの命(仕事)で生かされている事を感じてもらいながら、次の世代を育むことができればうれしい」と意気込みを語っている。
〒861-1102 合志市須屋2541 TEL096(242)7913 https://www.oyabudairyfarms.com/
創業/1975年 設立/2016年 資本金/200万円 事業内容/乳製品製造販売 売上高/3億円 社員数/16人 
[牧場直営店「MILK′ORO LAB.」]営業時間:午前10時〜午後4時(平日午後3時まで) 定休日:火曜日・水曜日
※この記事内容はくまもと経済3月号(2025年2月28日発行分)の掲載内容です。