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Leaders 2007熊本のトップ群像

ピュア・サポートグループ  
 小山 敬子  (こやま けいこ)

  代表
プロフィール
1962(昭和37)年5月1日、熊本市出身、44歳。熊本高校―久留米大学医学部87年卒業。94年熊本大学大学院卒業。90年医療法人社団大浦会旧熊本敬愛病院常勤勤務、94年大浦会常務理事就任、99年熊本県老人保健施協議会理事就任、2000年大浦会理事長に就任。
注目される認知症専門ケア『おとなの学校』
 「ビジネスモデル」…このフレーズが介護の世界に馴染むものか?…とも考えたが、やはり、そう言ってよさそうである。類似の施設は見当たらない。
 昨年8月、グループの介護老人保健施設「博寿園」(熊本市三郎1丁目)を『大人の学校本校』と改称、「くもん学習療法」を取り入れた認知症高齢者の専門ケアをスタートさせ注目を集めている。
 「学校」の名前の通り各種認知症ケアを授業形式で進める。リハビリテーションは「体育」、くもん学習療法による簡単な計算と音読が「算数」と「国語」、調理などの日常生活リハが「家庭科」、音楽療法リハが「音楽」、昔の記憶をたどる回想法が「社会」だ。「私たちは、認知症高齢者は『何も出来ない』と思い込んでいた。違います。楽しみを見つけ、生きがいを感じれば、自然と努力し残存能力がよみがえります」。虚ろだった高齢者の顔に生き生きとした表情が戻った。スタート以来、『大人の学校本校』には介護施設関係者などの視察が相次ぎ、3月にはくもんグループ代表も視察に訪れる予定だ。
 『大人の学校』以外でも同グループの展開は多彩だ。1月にはグループの「メディカルケアセンター ファイン」(旧熊本敬愛病院)隣接地に、重度の要介護者や終末期患者対象に、家庭のような環境で安心して過ごせる住宅「ホスピケアホームファイン」をオープン。7月には同じくグループのケアハウス「ゆいの家」隣接地に高齢者向け優良賃貸住宅(グループ居住型)「はっぴぃはうす弐番館」も完成予定で、高齢者の健康状態に応じた居住サービスを提供する『シニアリハウス』(商標登録)実現に向けた施設整備を着々と進めている。他にも「知育」プログラムを取り入れた子育て支援事業、指定管理者制度で運営に当たる「熊本市母子福祉センター」などがあるが、紙幅の関係で割愛させていただく。
 毎年3月、小山さんは300人近いスタッフを集めグループ方針発表会を開く。18年度テーマは「より差別化したバリューへ」。今年の発表会ではどんなバリューを掲げるのだろうか。この人の目指す“バリュー”は、いつも時代より少し進んでいる。
〒862-0950 熊本市水前寺4丁目52-44 TEL 096(385)0500 http://www.ourakai.com  http://www.himawari-clubnet.com
グループ法人・企業と事業内容/医療法人社団大浦会(「メディカルケアセンターファイン」、介護老人保健施設・認知症専門ケア「大人の学校」等)、社会福祉法人照敬会(ケアハウス「ゆいの家」)、汲ミまわりくらぶ(高齢者向け住宅、小規模多機能型居宅介護)、泣Jロリ庵(配食サービス「おおうらさんちのおべんとう」)、NPO法人ここへおいでよ(保育・子供一時預かり、学童保育)、泣Pアベース(物販、本部機能等)、NPO法人ここへおいでよ&社会福祉法人照敬会共同企業体(「熊本市母子福祉センター」平成18〜20年度指定管理事業者)。従業員数/305人
※この記事内容はくまもと経済3月号(2007年2月28日発行分)の掲載内容です。