Leaders 2011熊本のトップ群像

潟ネザワ  
 米澤 房朝  (よねざわ ふさとも)

  社長
プロフィール
合志市出身、1944(昭和19)年2月1日生まれの67歳。鎮西高校卒。趣味は仕事。座右の銘は「冬来たりなば、春遠からじ」。何事にも良い時とそうでない時がある。前向きに考えながらも、良い時に有頂天にならず、また冬があるということも忘れてはいけない。自分に対する応援の言葉であり、戒めの言葉でもある
「医療器具とファッション雑貨」、二極化するメガネ業界
 「昨年はメガネ業界全体で、単価が急落した。当社も昨年前半は価格を維持したものの、デフレ経済に合わせて8月から単価を落とした」。同社は昨年8月、“着替えるメガネ”をキャッチフレーズに、4200円の超低価格商品を打ち出した。しかし、同社が貫いてきたHOYAのレンズ使用を代表とした高品質メガネとサービスを提供するというスタイルは変わらない。「レンズの品質は当社の生命線。低価格であっても、そこだけは落とせない。はっきり言って1万円以下の商品は赤字」だと米澤社長は語る。本来、メガネは医療器具であり貴重品。同社のメガネは、価格の約7割をレンズ単価が占めるという。近年、メガネをファッション雑貨として扱う市場が登場し、フレームのデザイン重視となったため単価が落ちたと考えられるが、「低価格商品の流通は、若者層を構築できたという意味では良かったのではないか」と分析。昨年後期は、客数ベースで前年比150%を記録した。ハイクラス層の既存客による低価格商品への移行も懸念されたが、結果的にその傾向はなく市場が二極化したといえる。
 今後の店舗展開は、今年3月に開店する大牟田のイオン内に出店。既存店は立地の見直しを図り、基本方針でもある人口5万人程の小商圏で30%のシェア確立をさらに進める。「生涯現役企業」を目指し、今後も時間の許す限りトップが自ら売り場に立ち続けていく。
〒862-0950 熊本市水前寺6丁目1-38 TEL096(381)6606 http://www.yonezawa-web.co.jp
創業/1974(昭和49)年2月 設立/1974年5月 資本金/9064万円 事業内容/メガネ、コンタクトレンズ、補聴器、福祉機器等の販売 売上高/102億円 従業員数/785人 店舗数/163店舗(九州各県・山口県) 関連会社/潟hゥ.ヨネザワなど
※この記事内容はくまもと経済3月号(2011年2月28日発行分)の掲載内容です。