金剛��  
 谷脇　源資  （たにわき　げんし）

プロフィール

徳島県美馬郡穴吹町出身、87歳。大阪市立実業学校卒。昭和26年1月社長、平成３年会長就任。趣味はゴルフ。熊本日豪協会名誉会長ほか

谷脇　ユミ子（たにわき　ゆみこ）取締役
熊本市出身、81歳。熊本信愛女学院高校卒。平成３年取締役(相談役)就任。�潟zテルサンルート熊本会長。

田中　稔彦（たなか　としひこ）社長
佐賀県伊万里市出身、52歳。熊本大学工学部卒。1982年熊本県民テレビ入社、02年報道部長、08年6月営業局次長として退社。同年8月金剛�鰍ﾖ、09年４月副社長、同年10月から社長就任

安心と先進で社会文化に貢献

　金剛は、創業者の谷脇源資（現会長）が、大阪の測量機器販売会社を経て、独立するにあたり候補地として九州を回り、昭和99年に熊本市で創業。
　当初、官公庁中心の事務機販売から金庫の製造を開始し、同39年にＪＩＳ表示工場として認可を受け、商社からメーカーへと転進。同49年、同社にとって最大のエポックとなる丸ハンドル式移動棚「Ｚ」を開発。ユミ子夫人（現相談役）と伴に全国へ営業展開、主力製品に育てあげた。
　次に大きな節目となるのは、他社に先駆けて開発した移動棚の免震技術だ。同社の移動棚は車輪の回転によって地震のエネルギーを吸収する。平成21年に就任した田中社長は、「阪神や東日本大震災では、多くのお客様から、被害が少なくて済んだと感謝の言葉を頂き、免震といえば金剛と言って頂けるようになったことは、メーカーとしての誇り」と語る。
　現在では移動棚だけでなく、図書館をはじめ、博物館や美術館の展示ケース・収蔵庫など、文化財の保存と維持管理に関わる特殊性の高い分野での受注も多い。震災後、消費する時代から長く使い続ける時代へと社会の価値観が変化しつつあり、当分野には戦略的に取り組む方針だ。
　「安心と先進で社会文化に貢献する」が企業理念、「これからも先進技術を磨き、お客様に安心をお届けしていきたい」（田中社長）とメーカーとしての使命を志す。