特定医療法人　萬生会  
 河北　誠  （かわきた　まこと）

プロフィール

1944年10月13日生まれ、67歳。熊本市出身。熊本大学医学部卒。医学博士。同大学の第２内科助手、講師、助教授などを経て、1999年萬生会総院長・熊本第一病院院長、2002年から萬生会理事長。専門は血液免疫内科。日本内科学会認定内科医、日本血液学会認定血液専門医、同学会認定血液指導医

｢亜急性期の治療から最終的には看取りまで、法人全体で完遂できる体制を整えたい｣

　熊本第一病院（熊本市田迎町）や合志第一病院（合志市御代志）などを運営する特定医療法人萬生会は、昨年12月に合志第一病院３階の旧緩和ケア病棟のリニューアルを実施した。「将来的にはホスピス病棟への移行も視野に入れ、当面は緩和ケアを行なう一般病棟として運営します。痛みを取る治療に緩和ケア的な化学療法を組み合わせることが可能です」と河北理事長は病棟の運営方針を説明する。
　「その入らしい生き方を支えるケア」を標榜する萬生会は、３月には熊本市月出にサービス付き高齢者住宅「サンセリテ月出」のオープンも予定している。同施設は特定施設入居者生活介護の認定を受けた施設で、基準を超えるスタッフの配置と、併設の在宅療養支援診療所と訪問看護ステーションに常駐する医師や看護師が、訪問医療・看護を行うことなどが特長となっている。
　萬生会がこれらの体制整備を実現できる背景には、明治18年開院以降、医療拠点として２箇所の病院、在宅拠点として月出、清水亀井町の在宅療養支援診療所、菊陽町の在宅ケアサポートセンターを開設するなど、長い歴史の中で地域医療の最前線に携わってきた経験と、地域からの信頼に依るところが大きい。
　「亜急性期の治療から最終的には看取りまで、法人全体で完遂できる体制を整えたい」と意欲を見せる河北理事長は、「健康で幸福な生活を支える患者中心の医療」推進に向け、点から面への展開へと将来像を描いている。