生乳の貯蔵タンク５本を新設 
　弘乳舎　９８０トンの貯蔵が可能に

乳製品やアイスクリーム類、乳酸菌・清涼飲料などを製造販売する�轄O乳舎（熊本市高平３丁目、佐野賢一郎社長）はこのほど、自社工場に生乳の貯蔵タンク５本を新設した。
同社工場にはこれまで、１００トンタンク４本と８０トンタンク１本の生乳貯蔵タンクを設置していた。今回、新たに１００トンタンク５本を設けたことにより、合計で９８０トン分を貯蔵できる体制が整った。九州地区での１日あたりの生乳搾乳量は２千トンといわれており、クリスマス明けから年末年始にかけての期間は学校の冬休み期間にあたることや、正月の牛乳消費量も減ることなどから、日持ちのしない生乳は毎年大量に無駄になる傾向にある。同社は主に、業務用のバターや生クリーム、脱脂粉乳、アイスクリーム、ヨーグルトなどの乳製品を製造販売していることから、貯蔵量を増やすことで受け入れ量の増加を図り、冷凍で３年間の保蔵が可能なバターや、常温で１年半の日持ちがする脱脂粉乳に加工することが狙い。また、タンク本数が増えたことにより、タンクローリーから貯蔵タンクに移すための授乳口を１個から２個に増やし、授乳効率を２倍に上げた。そのほか、これまではタンクローリーの洗浄スペースが１台分のみだったため不足が予想されることから、新たに３車同時に洗浄可能な洗車場を新設した。洗車場の敷地面積は約２００�u。一連の新設にかかった総工費は１億５千万円。
同社では「今回の貯蔵タンク新設で受け入れ量が２倍超となり、作業効率も確実にアップさせることができる。年末年始もフル稼働で乳製品の加工に努めたい」と話している。 （菊池）