就職決定率は８８・０％
　熊本大学　７６％が九州内に就職

熊本大学（熊本市黒髪２丁目、谷口功学長）の２０１２年３月卒業者の就職決定率は、医学科を除く学部卒者が８８・０％で、前年比３ポイント減。院卒者が９５・３％で、０・１ポイントアップした。
学部卒業者は１７６５人で、うち就職希望者は９９５人。８７６人が就職決定したほか、５４１人が大学院などへ進学した。大学院卒業者は８０９人で、就職希望者は６５７人。６２６人が就職決定した。求人件数は２３５１件で、前年と比べ８・７％増加した。業種別に見ると製造業が前年と比べ５人少ない１２４人、公務員が同１４人増の１６４人、教育・学習支援業が同２８人減の１３７人、医療・福祉が同３３人増の１７９人だったほか、金融・保険業に７２人、情報通信業に５１人がそれぞれ就職した。企業団体別には�@三菱電機１６人�A化血研１４人�B肥後銀行９人の順。地域別には熊本を除く九州が前年比３％減の３８％、熊本県内が１％増の３８％だった一方、関東が１５％で前年を２％上回った。同大キャリア支援ユニットの日和田伸一ユニット長は「公務員など地元志向は依然根強いものの、リーマンショック以降、減少を続けていた首都圏への就職者が初めて増加に転じるなど地元回帰に歯止めがかかったのではないかと思う。１年次からのキャリア教育を必修化するなど学生がリアルな就職観を形成できるよう指導に努めており、成果を期待している」と話している。
主な就職先は武田薬品工業、電通、日本たばこ産業、肥後銀行、三菱東京ＵＦＪ銀行、化血研、九州電力、キヤノン、ＮＴＴドコモ、サイバーエージェント、双日、東芝、トヨタ自動車、パナソニック、日立製作所、本田技研工業など。 （佐藤元）