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九州の農業景況DIはプラス値を維持・・・・日本公庫調べ

 鞄本政策金融公庫(東京都)がまとめた、2017年農業景況調査によると、九州地区における農業全体の17年通年の景況DIは前年から5・7ポイント低下し21・9となったが、多くの業種を含めた農業全体でプラス値を維持し好況感が続いていることが分かった。
 同公庫の農林水産事業が今年1月に調査を実施したもので、調査対象は認定農業者の経営改善の取り組みを後押しする「スーパーL資金」または担い手農業者の新たな取り組みを支援する「農業改良資金」の融資先のうち3089件。回答率は29・5%(912件。)。今回の調査では、生産コスト上昇の影響があるものの、販売単価DIや収支・資金繰りDIがプラス値を維持していることから、全体の景況DIが高い水準で推移しているという。
 業種別に見ると、畜産部門はブロイラーと養豚において景況DIが上昇し高水準となった。肉用牛と酪農のDI値は大幅に低下したものの、プラス値は維持。耕種部門は茶、露地野菜や稲作はDI値が上昇し、施設野菜や果樹のDI値は低下したがプラス値を維持している。
 一方、18年の農業全体の景況DIは17年と同じ21・9となる見通し。畜産部門では酪農のDI値は上昇する見込みだが、採卵鶏、肉用牛、養豚、ブロイラーのDI値は大幅に低下する見込み。耕種部門は多くの業種でDI値が上昇する見込み。設備投資見込みDIは、17年から17・4ポイント低下しマイナス8・4。
 DIは業況感などを数値化した景気動向指数で、農業経営の業況、収支実績、資金繰りなどについて前年と比較し、増加・好転の構成比から、減少・悪化の構成比を差し引いたもの。
 日本公庫熊本支店は「設備投資見込みDIはマイナス値だが、その中でも設備投資を見込む事業者の動機として、省力化や効率化、周辺農家の離農による農地の経営資源受け入れの回答割合が高かった。経営改善を図りながら、農業構造の変化に伴い対応が必要な状況に直面しているとみられる」と話している。
_くまもと経済 業界NAVI_:2018年5月30日発行 No.444

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