入社後の将来は「管理職・役員に就きたい」がトップ・・・・熊本商工会議所意識調査

　熊本市内の企業に今春入社した新卒者は、入社した後の自分将来は「管理職・役員に就きたい」が最も多いことが分かった。熊本商工会議所は７３社の新入社員５２３人を対象に就職決定までのプロセスや労働意識などのアンケート調査を実施、４４５人から回答を得た。
　同会議所が１９９５年から実施しているもので、今回で２８回目。回答者の内訳は男性５１％、女性４８・８％。無回答０・２％で、学歴別には大卒が６４％、大学院卒が１・１％、高卒２３・８％、専門・高専・短大卒１０・６％など。
　「入社した後の自分の将来についてどのように考えていますか」という問いに対して回答が、「管理職・役員に就きたい」が対前年比７・３ポイント増の３６・４％（男５３・３％、女１８・９％）でトップ。続いて「結婚や出産を機に働き方を検討する」が同６・２ポイント減の１８・９％（男６・２％、女３２・３％）、「わからない」が同１・４ポイント減の２２・７％（男２３・１％、女２２・１％）だった。そのほか、「一般社員のままでよい」、「将来は独立したい」、「他に良い仕事があれば転職したい」の順番だった。
　昨年と比べ、「わからない」の回答数が「結婚や出産を機に働き方を検討する」を上回った。男性では「管理職・役員に就きたい」は同９・９％増加しており、女性の「結婚や出産を機に働き方を検討する」は１１・８％減少した結果となった。

理想の上司は「人間関係を重視する人」がトップ

　「あなたにとって理想の上司とはどのようなタイプですか？」という設問に対し、集計結果は�@「人間関係を重視する人」が４３・１％（男４７・６％、女３８・７％）�A「仕事をよく指導してくれる人」が４２・０％（男３８・３％、女４５・６％）、�B「励まし、褒め方が上手な人」が４０・４％（男３６・６％、女４４・２％）だった。続いて、「公私の区別なく相談しやすい人」、「部下の意見を傾聴できる人」、「仕事に厳しく、責任感の強い人」、「業績を正当に評価してくれる人」、「若い人の感覚を理解できる人」、「率先して模範を示してくれる人」などの順番だった。男性は全体でトップの「人間関係を重視する人」がもっとも多かったが、女性は全体で４位の「公私の区別なく相談しやすい人」がトップとなった。

就職活動情報は「学校・学内の就職支援機関」を重視

　「就職活動の情報は主にどこから得ましたか？」という設問に対し、集計結果は�@「学校・学内の就職支援機関」が４７・２％（男４５・４％、女４８・８％）�A「就職情報ＷＥＢサイト」が３８・４％（男３４・８％、女４２・４％）、�B「会社説明会」が３７・５％（男４１・９％、女３３・２％）だった。そのほかは、「企業のＷＥＢサイト」、「友人・先輩」、「家族・親戚・知人」、「求人情報誌」、「ＳＮＳ（フェイスブック、ラインなど）」、「ハローワーク」などの順番だった。

障害者就職件数は前年度比１５・５％増の２１２２件

　令和３年度熊本県内の障害者就職件数は、２１２２件で前年度比１５・５％増加した。就職率は４８・５％。これは県内のハローワークを通じた障害者の就職件数。熊本労働局まとめ。
　新規求職申込件数は障害者全体で４３７７件、対前年度比１４・２％増となり、身体障害者および知的障害者、精神障害者は前年度から増加、その他の障害者は減少となった。
　就職件数は身体障害者が前年度比４７件増加（同１２・６％増）、知的障害者は同８９件増加（同２２％増）、精神障害者は同１８１件増加（同２１・１％増）、その他の障害者は同３２件減少（同１５・８％減）となっており、全体では同２８５件増加（同１５・５％増）となった。就職率は就職件数が増加したことに伴い、同０・６ポイント上昇の４８・５％となった。
　産業別の就職件数は「医療・福祉」（９４０件）、「卸売・小売業」（２４４件）、「製造業」（２３３件）、「サービス業・複合サービス事業」（２０１件）で、特に知的障害者の４８・４％、精神障害者の４８・５％が「医療・福祉」への就職となっている。
　職業別の就職件数は「運搬・清掃・包装等の職業」（６３０件）、「管理的・事務的職業」（３８６件）、「サービスの職業」（３２５件）、「生産工程の職業」（２９６件）などだった。