９月期業況ＤＩは１年ぶりに悪化に転じる
　熊本商工会議所調べ　来期も厳しい見通し

熊本商工会議所（熊本市横紺屋町）がまとめた２０１０年７〜９月の熊本市内の小規模企業動向調査によると、業況ＤＩは前回調査より１・８ポイント減のマイナス３１・４と１年（４期）ぶりに悪化した。
熊本市内４００社を対象に業況、売上高、単価、利益などについて調査した。回答率は７７・８％、ＤＩは増加・好転などの回答割合から減少・悪化などの割合を引いたもの。
業種別に見ると、製造業は３・０ポイント増のマイナス３５・５で４期連続の改善。建設業（土木・建築）は６・９ポイント増のマイナス２１・２、建築（職別・設備）は１５・５ポイント増のマイナス２１・３と、ともに２期連続の改善を示した。小売業は１・３ポイント増のマイナス４２・６。やや改善したものの厳しい状況がつづいている。卸売業は１５・６ポイント減のマイナス４０・６、サービス業は１６・１ポイント減のマイナス２６・１で、ともに３期ぶりに悪化。飲食業は４・９ポイント減のマイナス３１・０で２期ぶりに悪化した。
来期（２０１０年１０〜１２月）予想は前回調査より１・４ポイント減のマイナス１２・２。建設業（職別・設備）と小売業を除く５業種が悪化を示し、特に卸売業と飲食業においてはマイナス幅が大きく拡大する見通しとしている。
同会議所では「消費低迷やデフレ傾向の影響のほか、受注単価の下落や仕入単価の上昇、民間・公共工事の減少による受注の減少などの声が依然として多い一方で、新規取引先の増加や受注見込み、秋冬商品の単価上昇による売上増を期待する声も聞かれた」としている。
（佐藤奈）