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米国・ボストンに子会社「DAIZ USA」設立・・・・DAIZ

 発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造するDAIZ梶iダイズ=熊本市中央区南熊本5丁目、井出剛社長)は、5月1日付で米国・ボストンに子会社「DAIZ USA」を設立した。資本金は1万ドル、社長は井出社長が兼務する。
 DAIZ USAは、2020年12月に資本業務提携を結んだ大手総合商社の丸紅鰍ニ共同で北米での植物肉の市場調査や顧客開拓、原料の研究開発に取り組み、22年には米国内に「ミラクルミート」を生産する工場建設を目指す。
 米国では健康志向の高まりで植物肉の普及が進み、スタートアップや大手食品メーカーの新規参入が相次いでいるが、それらの植物肉の原料の多くは搾油後の大豆かす(脱脂大豆)やデンプン抽出後のえんどう豆などが使用され、風味や食感に対する違和感、加工工程におけるコスト増(添加剤使用やマスキング処理)が課題となっているという。
 同社が開発した植物肉は、コア技術「落合式ハイプレッシャー法」で旨味や栄養価を増大させた発芽大豆をエクストルーダー(押出成形機)にかけ、肉のような弾力と食感を再現。原料にオレイン酸リッチ大豆を使用することで大豆特有の臭みなどをなくし、独自の製造プロセスで原価低減を実現させた。こうした旨味、食感など肉としての完成度の高さや低コスト化の実現で、潟tレッシュネス(横浜市)が展開するハンバーガーのパティの原料として採用されたほか、イオンやライフコーポレーションなど小売店にも供給している。6月1日には拡張していた益城町の国内工場が操業を開始し、従来の4倍となる年間4千トンの生産体制を整えた。今後、米国進出を海外展開の足掛かりに、中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)への事業展開の準備も進めていく。
 同社はベビーリーフ生産の果実堂(益城町)から分社化して15年設立。これまでに丸紅、日鉄物産、兼松、味の素、ニチレイなど大手企業と資本業務提携を結び、約30億円の出資を受けている。
_くまもと経済 業界NAVI_:2021年7月30日発行 No.482

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