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微量のがん細胞を検知して発光するデバイスを開発・・・・熊本大学など

 熊本大学(熊本市中央区黒髪2丁目、小川久雄学長)の大学院先端科学研究部の北村裕介助教、井原敏博教授らの研究グループは8月18日、がん細胞を検知して発光する核酸分子デバイスを開発し、高分子に関する科学および技術の基礎的研究や応用、発展などを目的に活動する学術団体・高分子学会のパブリシティ賞を受賞した。
 今回開発したのは、血液を流れるがんの腫瘍細胞を検知して発光する核酸分子デバイスで、潟Iジックテクノロジーズ(同市西区上熊本2丁目、金森秀一社長)、且癡ム精機工業(大阪府、若林繁正社長)との共同開発。腫瘍細胞組織から剥離した一部の腫瘍細胞が血液などに流されて体内の別の臓器に移動することでがんは転移するが、同デバイスは血中の腫瘍細胞に応答して開始されるDNA複合体の連鎖反応を検知し、溶液全体が発光する仕組み。近年、画像診断では確認されない微細ながんも確認できるという観点から血液を流れる腫瘍細胞について着目されていたが、血液1ml中に約50億個の血球細胞が存在するのに対して血中の腫瘍細胞はわずか数個〜数十個しか存在しないため、検出が困難とされていた。
 同デバイスにより胃食道部がん患者や胃がん患者の血液1ml中に含まれるわずかな血中の腫瘍細胞を目視可能なほどの発光で検出することに成功した。将来的にはより簡便な病態の把握やがんの診断が期待されるという。
_くまもと経済 業界NAVI_:2021年11月30日発行 No.486

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