最新式の超伝導ＭＲＩ装置が稼動
　西日本病院　県内では３カ所目

医療法人財団聖十字会・西日本病院（熊本市八反田、末永英文理事長）はこのほどドイツ・フィリップス社の超伝導ＭＲＩ装置を導入、６月から稼動した。
昨年１１月に開設した脳神経外科の診断と治療を強化するために導入したもので、県内では３カ所目。導入費用は２億５千万円。同装置は磁場と電磁波で全体内の状態を断面像として描写しコンピュータ解析する装置。従来のＭＲＩ装置に比べて磁場が２倍という。特定の組織を強調するため血管に投与する造影剤を使用することなく、高画質の画像で全身領域の診断ができることが特徴。脳ドックにも対応している。撮影中は多少の機械音が出るため、ヘッドホンを着用し音楽を聴きながらの検査が可能。検査は２０分程度で終了し、その後画像を見ながら担当医師から結果説明を受けることができる。同院では特に頭部の診断に活用し、脳梗塞などの早期発見、予防を目指す。
また導入に伴い、検査室のシールド工事を実施。同室の壁全面をシールドで覆い、磁場や電磁波の外部放出を防いだ。
同院では｢この導入で、頭部に関する病気の早期発見が可能になった。今後は地域住民の脳卒中の予防にも努め、脳ドックも開始する｣と話している。
同病院は１９８９年に設立。総病床数は３５０床。県内の関連施設には敷地内の西日本リハビリテーション学院や聖ヶ塔病院（熊本市河内町）などがあり、県外でも関連病院を運営している。　 （渡邉）