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室町幕府崩壊の内幕物語る新書状を発見・・・・熊本大学と永青文庫

 熊本大学永青文庫研究センター(熊本市中央区黒髪2丁目、稲葉継陽センター長)と(公財)永青文庫(東京都、細川護光理事長)は6日、織田信長から細川家初代・藤孝宛ての新たな書状を発見したと発表した。室町幕府崩壊の内幕を物語る有力な史料で、同文庫に伝来する信長の書状としては60通目。
 新書状は1572(元気3)年8月15日付。@15代将軍足利義昭が元亀4年2月に突如挙兵したのではなく、少なくともその前年の初めごろから信長と義昭側近との対立が決定的になっていたことAその側近グループ中で、唯一細川藤孝だけが信長と内通し、側近たちの支持基盤である畿内領主層と側近たちとの分断を画策。それが奏功して2度にわたる義昭の蜂起が失敗に終わったこと―を物語る内容となっており、結果として藤孝の働きが信長の覇権につながったといえる。
 書状は2022年8月に永青文庫収蔵庫の資料調査をしていたところ、木箱の中に軸装された書状を発見。内容や花押の特徴から年代を特定し、右筆(代書役)の筆跡や封の跡から原本と特定した。
 稲葉センター長は「15代将軍の幕府体制再興から崩壊の過程で、藤孝の存在感がさらに高まった。戦国期から豊臣期、徳川初期を通じて藤孝が果たした役割がさらに検討され、重要な時代の政治史にしっかり組み込まれてほしい」、細川護光理事長は「今回の発見で信長とその時代の研究が一層進むことを期待したい」と話している。
_くまもと経済 業界NAVI_:2024年9月30日発行 No.520

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