放射線治療装置「リニアック」を導入、乳がんの術後照射を開始・・・・済生会熊本病院

　済生会熊本病院（熊本市南区近見５丁目、中尾浩一院長）は９月１８日、放射線治療装置「リニアック」を導入、乳がんの術後照射を開始した。
　Ｘ線がん治療装置「トモセラピー」の後継機として導入した。がんではない正常組織の被ばくを最小限に抑え、腫瘍部分に集中して放射線照射ができる。手術が難しい患者の根治的な治療をリニアック単体で行うほか、手術前にがん組織を小さくする術前放射線治療や、術後に残った病変に対して行う術後放射線治療など、外科手術と放射線治療など２つ以上の治療法を組み合わせて実施する集学的治療の一環を担う。
　同病院では今回の導入によりこれまで行っていなかった乳がんの術後照射を開始した。乳がんの放射線照射ではこれまでＸ線を使い照射位置を決めていたが、同装置はプロジェクションマッピング技術を応用し、被ばくなしで位置特定を行うことが可能という。導入費は公表していない。