中間期業績は減収増益に
　熊本ファミ銀　連結納税効果で純利益が大幅増

熊本ファミリー銀行（林謙治頭取）の２０１３年３月期中間期の業績は、経常収益が前年同期比０・２％減の１３２億８４００万円、経常利益は３４・９％増の２１億４７００万円、中間純利益は３８８・７％増の３９億４７００万円だった。
本業のもうけを示すコア業務純益は１４・５％減の２８億８００万円。リース料などの経費削減に努めたものの、金利の低下により資金利益が減少し、金融商品の販売手数料などの役務取引利益も減少したことなどが響いた。経常利益は国債等債券損益の増加で２年ぶりに増益。純利益はＦＦＧグループの連結納税効果で大幅に増加した。
貸出金残高は昨年９月に比べ４・２％増の９３６６億円。個人部門の住宅ローンが増えた。預金残高は６・０％増の１兆１９２０億円。金融再生法ベースの不良債権残高（部分直接償却後）は１２年３月に比べ２２億円増の３０１億円、不良債権比率は０・１６ポイント増の３・１７％。自己資本比率は０・４９ポイント増の１１・３３％。
通期の業績はコア業務純益が６１億円、経常利益は２４億円、当期純利益は３４億円を予想している。
林頭取は「上期の信用コストは７億円程度だったが、景気が後退局面に入ったと判断し、通期では信用コストを３０億円と保守的に積んでいる。当行では金融円滑化法の終了後も地域の企業に対して円滑な資金供給をしていく方針だ。それにはやはり一定のリスクが伴うため保守的に債権の引き当てをしつつ、地域企業に対する融資を拡大していく」と話している。 （佐藤奈）