遺伝子ドックなど２つの専門ドックを新設
 済生会熊本病院予防医療センター

済生会熊本病院予防医療センター（熊本市南区近見５丁目、菅守隆センター長）は、４月から「生活習慣病遺伝子ドック」、「心臓ドック」の２つの専門ドックを新設した。
「生活習慣病遺伝子ドック」は、肥満、動脈硬化、高血圧、高血糖などの生活習慣病が遺伝子に関係していることを踏まえ、遺伝子検査での発症リスクと現在の健康状態を調べる検査を組み合わせたもの。検査は１度目の来館時に、遺伝的なリスクを知るための生活習慣病に関する１４項目の遺伝子検査と現状の健康状態を知るための検査を実施。約１カ月後の２度目の来館時に、遺伝的なリスクと現在の健康状態から医師、管理栄養士、健康運動指導士が一人ひとりの状態に合わせた食事や運動のアドバイスを行う。料金は８万６４００円（税込）。
「心臓ドック」は、最新のＭＲＩを用い、冠動脈（心臓を取り巻く血管）を検査するもので、心疾患（心筋梗塞や狭心症）およびその危険因子を早期発見する。冠動脈の状態を見るには、通常造影剤を使用するが、造影剤は身体に大きな負担をかけ、重篤（じゅうとく）な副作用を起こす場合がある。新設した心臓ドックでは、最新のＭＲＩを用いることで造影剤を使用せず、身体に負担をかけることなく安全に冠動脈の状態を知ることができる点が特徴。また、冠動脈ＣＴ、心臓超音波、負荷心電図などの検査と組み合わせることで、動脈硬化をはじめ心筋梗塞や狭心症の危険因子を総合的に調べる。料金は７万５６００円（税込）。
同センターでは「生活習慣病には個人が持つ遺伝子体質が深く影響している。遺伝リスクを知ることで、発症前に個々に合わせた有効な予防対策を講じることができる。また、心臓ドックは、既に生活習慣病を指摘されている人や血縁者に心疾患患者がいる人などに、ぜひ受診してもらいたい」と話している。