青井大宮司旧家を取得し一般公開へ
　青井阿蘇神社　年内をめどに

国宝・青井阿蘇神社（人吉市上青井町、福川義文宮司）はこのほど、西側に隣接する青井大宮司家旧家を取得した。現在一部改修工事を実施しており、７月中に完成予定。年内をめどに茶室や宝物館などとして参拝客らに一般公開するという。
敷地面積は約５８００�uで、江戸時代の中後期に建てられた木造平屋（屋根裏部屋付）の主屋を中心に、２つの蔵や井戸、庭園が広がる。平安時代の神社創建から明治初期に至るまで、５８代にわたり大宮司職を世襲してきた青井家の住居だったが、大正時代に個人へ売却、自宅として使用されてきた。同神社の御鎮座１２００年記念事業の寄付金を取得資金としている。
福川宮司は「約９０年もの間、旧家ならではの姿を守り続けてくださった方々に感謝。地域の歴史を伝える文化財として、有効に活用していきたい」と話している。 （奥村）