１５億３３００万円かけ新築移転を計画
　蘇陽病院　来夏の着工目指す

山都町立国民健康保険蘇陽病院（山都町滝上、水本誠一院長）は、同町の旧蘇陽中学校馬見原分校グラウンド跡地に新築移転を計画している。総事業費は１５億３３００万円。今年度中に基本・実施設計を終え、来夏にも着工する計画。
第１病棟は築４２年、診療棟は３５年経過し、老朽化・狭隘（きょうあい）化していることに加え、現在の耐震基準を満たしていないため新築移転する。新病院は鉄筋コンクリート造り３階建て、延べ床面積は現在の約１・５倍に当たる４０５１�u。病床数は現在と同様５７床。フロア構成は１階が外来と検査、画像診断、リハビリテーションなど、２階が２２室５７床の病棟、３階が手術室、院長室、医局、会議室などを予定している。
また新築を機に、現在の１１診療科に加え歯科口腔（こうくう）外科の新設を検討。人工透析室（５床）、健診室、訪問看護ステーションなども設置する。さらに、クリニカルパスの導入で看護や診察の標準化を図り、電子カルテを中心とする医療情報システムを導入し、診療と経営の効率化を目指す。医療機材については、既存機器を新病院に移設するほか、ＭＲＩ装置とＣＴ装置、外科用Ｘ線ＴＶ装置、医療情報システム、個人用透析装置５台を新規購入する見通し。
同病院は１９４７（昭和２２）年馬見原町外六カ町村立馬見原病院として開設。救急告示病院、へき地医療拠点病院、日本医療機能評価機構認定病院。医師は非常勤含め８人、看護師は３６人。（佐藤奈）