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くまもと経済最新号Latest Issue

2024年12月 Vol.522表紙
2024年12月 Vol.522
表紙の人
「地域貢献と学生満足度の最大化を」
林 裕
(熊本学園大学学長)

特集

林 裕 熊本学園大学学長

地域貢献と学生満足度の最大化を

TSMC第1工場 年内に量産開始へ
共同COOが明言 運営子会社JASMが地域交流イベント

 半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の秦永沛エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼共同最高執行責任者(COO)は11月16日、菊陽町の第1工場の進ちょくについて、「すべてのプロセス認証を完了しており、量産は今四半期に開始される」と述べ、12月末までの出荷開始を明言した。TSMCが菊陽町に工場建設を表明した2021年11月から3年。日本政府が支援し、異例の速さで完成した国内初の製造拠点が動き出す。

国際定期便、12月に4路線週40便
「リムジンバス」「空港ライナー」利用、過去最高に 熊本空港関連

 熊本空港(益城町小谷)が、賑々しくなってきた。運営会社の熊本国際空港梶i山川秀明社長)は10月末、旅客ターミナルビルに続く2期工事を完了し、飲食と広場、観光交流施設で構成する「そらよかエリア」をオープン。空港利用者だけでなく、地域住民なども楽しめる場として整備した。空の便も活気づく。特に国際定期便の就航が昨年から相次ぎ、ことし11月にはアシアナ航空と大韓航空がソウル線を再開。12月には韓国LCC(格安航空会社)のイースター航空が釜山線を開設する予定で、年内に熊本空港の国際定期便は「ソウル」「台北」「香港」「釜山」の4路線に7社週40便が飛ぶ。空港アクセスのリムジンバスや空港ライナーも利用は過去最高と好調だ。空港を巡る動きを取材した。

基本計画・設計関連の予算案可決
新庁舎 NTT桜町ビル敷地へ 動き出した熊本市役所本庁舎建て替え

 6月24日に開かれた市議会特別委員会で熊本市中央区桜町のNTT桜町ビル敷地を建設地とする方針を正式に発表した市役所本庁舎の移転建て替えについて、市議会は9月定例会で新庁舎の設計関連費用などを盛り込んだ2024年度一般会計補正予算を可決。24年度から27年度までを期限とする関連費用18億8430万円の債務負担行為を設定した。市は新庁舎整備の財源として合併推進債を活用する方針で、その期限となる24年度末までに新庁舎の基本計画・基本設計・実施設計に係る委託契約を一括で発注することを目指しており、その業務委託に関するプロポーザルを10月24日付で公告。耐震性能不足や老朽化、狭あい化などを理由に議論が続けられてきた市役所本庁舎の移転建て替えが本格的に動き出した。

新町・古町地区 歩いて楽しめるまちへ
早川倉庫が複合施設へ改装計画 市 にぎわい創出へ施策着々

 熊本市は官民連携でのウォーカブル(歩きたくなる)なまちづくりを推進するため、「(仮称)熊本市中心市街地ウォーカブルビジョン」の策定に取り組んでいる。また、「くまもと歴史まちづくり計画」の重点区域に含まれる新町・古町地区では、町屋の利活用が進み、人が集まる店舗が集積。地区内を回遊する動きも生まれている。同地区の集客拠点である早川倉庫は来年、ゲストハウスやカフェなどを備える複合施設への改装工事に着手する計画で、同地区の新たなにぎわい創出も期待される。ウォーカブルなまちづくりと町屋再生について取材した。

地場2行 法人、個人向け貸出金好調
平田機工EV関連堅調、ヤマックス最高値更新 県内上場企業2024年9月中間決算

 県内上場企業の 2024 年 9 月中間決算は、九州フィナンシャルグループの肥後銀行がTSMC(台湾積体電路製造)の進出を背景とした法人の設備投資資金や個人向け住宅ローンの貸出金が増え、利息収入などが増加した一方、前年度に収益を押し上げた政策保有株売却益の反動減で減収減益となったが、通期では最高益の見込み。ふくおかフィナンシャルグループの熊本銀行は貸出金平残や資金運用収益の増加などで3期連続の増収増益となり、本業のもうけを示すコア業務純益も 07 年の経営統合以降の最高益を計上した。製造業の平田機工は半導体関連の受注が伸び悩んだものの、自動車関連では電気自動車(EV)向け生産設備の売上高が底堅く推移。ヤマックスは防衛関連施設向けの大型案件などを追い風に中間期としては創業以来の最高値を更新した。

特別企画

伸びゆく熊本都市圏

インタビュー

行財政改革に取り組み、給食費を「無料化」
守田 憲史 宇城市長

多数の企業誘致・増設を達成
江頭 実 菊池市長

外国人との共生社会目指す
中逸 博光 長洲町長

人と企業を「つなぐ」町を創造
山田 豊隆 津奈木町長

くまもと経済は毎月30日前後に発刊。業界や特定企業の動向を知る情報源として、また、事業展開のため の情報・資料として、熊本のビジネスシーンで広く活用されています。

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